豊橋市牛川町の「牛川郷土資料室」が3日、リニューアルオープンした。牛川校区市民館で公開していた一室の資料や収蔵物を整理し、展示法を刷新。先人たちが調査や収集を重ねた郷土の歴史や文化を分かりやすく後世に伝えている。
資料室は、郷土の歴史を周知しようと有志の集まり「牛川文化協会」が1984年に創設。設立時の会員は亡くなり、展示品や資料の劣化、説明パネルの破損も散見されていた。
協会は後に解散。旧会員3人は「牛川文化推進委員」として2018年から収蔵資料や土器展示の改訂に取り組み、約8年間かけて整備を終えた。同協会が過去に発行した「郷土の栞(しおり)」は刷り直して掲示。校区の写真や資料はテーマごとにまとめて紹介している。
また、整備は専門家のいる同市文化財センターや美術博物館、自然史博物館の協力を得て実施。土器や石器の発掘場所や、当時の人々の暮らしぶりが分かる解説文を新設した。
この日は、校区住民や来賓を招いて式典を開催。「牛川文化推進委員」メンバーで資料室の加藤明彦室長と、河口正男副室長が同室の概要や見どころ、校区の歴史を網羅した展示品を解説した。
◆次世代へ継承
「牛川文化協会」は1966年、「有形無形の文化を次世代へ継承」との理念で発足。「推進委員」も先人の思いを継いで活動に励んできた。メンバーの一人、中村修康さんは昨年に死去。式典では、資料室の整備に情熱を注いだ同氏の功績をたたえて哀悼の意を示した。
校区には約1万人が居住。近年は区画整理により新興住宅に住む若い世帯が増えている。加藤室長は「住み始めた人や、これから居住する人たちの故郷となる地域。分かりやすく形にして後生に残すことに意義がある」と話している。
資料室は牛川校区市民館2階。月曜から土曜の午後1時から同6時。入場無料。