愛知県農業総合試験場は、花びらが球状に密集して咲くポンポン咲きギクの新品種「ポンポン愛知秋1号」を開発したと発表した。暑い時期でも安定して開花するのが特長だ。
同品種は花色が純白できれいな球形に整い、花びらが硬く散りにくいため花持ちに優れる。11月から翌年5月に出荷する「秋系」だが、暑い時期でも開花の遅れや生育異常が起きにくく、年間を通じた計画的な生産や出荷が可能となる。フラワーアレンジメントやイベント装飾用として普及を見込む。
従来のポンポン咲きギクは夏場の高温による品質低下や出荷ロスが課題だった。試験場は2021年から交配や選抜を進め、生産現場での適応性試験を経て今年2月に開発を完了した。6月に出願し、今月2日に品種登録が出願公表された。
県は、県内の生産者団体などと利用許諾契約を結び、27年3月から初出荷する見通し。31年度に50万本の出荷を目標に掲げる。
愛知県はキクの産出額が210億円(24年)で全国1位を誇る日本一の産地。田原市や豊川市を中心に栽培が盛んで、新品種の投入により産地のさらなる発展を目指す。