副首都関連法の施行を受け、愛知県と名古屋市は副首都指定の要件となっている県市の連携協約締結に向けた準備を進めている。
構想は大規模災害を想定し、首都機能の一部を地方に移転させようという国家事業だが、1990年代にも首都移転の議論が持ち上がったことがある。当時、遷都を推進する超党派議連の会長だったのが、旧愛知5区の村田敬次郎代議士。首都移転が持論だった。
愛知・岐阜も有力候補地に挙げられた。地元政治家が熱心に取り組んで、豊橋が首都圏に入るかもという未来を思い浮かべたが、東京都などの反対もあって議論は立ち消えとなった。
今回、愛知の他に大阪、北海道、福岡も候補地だ。手を挙げる地方からすると、地域振興への期待や都市間競争への思惑があり、他地域の動向は気にかかる。
本来、首都移転は東京一極集中の是正や危機管理の観点から議論される国家論。地域の思惑やエゴだけで先走ると、30年前の轍を踏むことになる。