愛知県は、2025年度の観光振興施策の実施状況をまとめた年次報告書を公表した。25年の県内観光消費額は前年比13・6%増の1兆3784億円で、過去最高を更新。26年までの数値目標(1兆1000億円)を引き続き上回った。
消費額を大きく押し上げたのはインバウンド(訪日外国人)だ。外国人旅行者の1人当たり消費額単価は前年比6・6%増の12万7283円と過去最高を記録し、目標の8万円を大幅に超えた。日本人を含む全体の消費額単価も1万2088円まで伸びた。県は富裕層の取り込みを狙い、高級ホテルの立地促進補助金の申請受け付け再開など受け入れ環境の整備を進めてきた。
一方、観光入り込み客数は前年比3・0%増の1億1403万人回と復調傾向にあるものの、コロナ禍前の19年(1億1854万人回)の水準には届かなかった。日本人は19年比97%、外国人は同81%にとどまり、客数の本格回復にはなお課題を残す。
県は今後、NHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」に合わせた滋賀・奈良両県との広域周遊企画や、アジア・アジアパラ競技大会を契機としたナイトタイム観光ツアーなどを展開。周遊課題の解決に向けたスタートアップとの実証事業も進め、滞在促進と持続的な誘客を図る方針だ。